コンパクトなミニバンで運転しやすく、お値段もお手頃ということで新車も中古車も人気があるトヨタのシエンタ。2015年にフルモデルチェンジしたことで、その勢いはさらに加速した感じがありますが、そうなってくると、初代モデルに乗っている人は、中古車市場での価値が下がったのではないかと不安になりますよね。
- シエンタの買取相場はどれくらい?
- フルモデルチェンジしたことがどれくらい査定額に影響しそう?
- シエンタを査定してもらうときの注意点はある?
- 少しでも高く売りたい場合はどうすればいい?
ここではそんな疑問を解決するために、トヨタのシエンタの買取相場と高額査定を引き出すためのコツについてご紹介します。これからシエンタの買い替えなどを控えるなど、買い取りを考えている人が読むことで、売り時と高額査定してもらえるコツが分かる内容になっています。
シエンタの査定価格
ママも運転できるファミリーカーとして人気の高いトヨタのシエンタ。2015年にフルモデルチェンジしたことで、イメージが一新して若者が買う1台目としての地位も確立しつつあります。もちろん中古車市場でも初代を含め、人気の高い1台でもあります。
ここでは、そんなシエンタを売却するときに、どれくらいの査定価格をつけてくれるのか、その相場について年式とグレードごとにご紹介します。
2017年式・走行距離1万キロのシエンタ査定相場
- グレード:G 6人乗り
- グレード:X 6人乗り
- グレード:ハイブリッドG 6人乗り
買取価格:141.2万円
買取価格:138.7万円
買取価格:137.0万円
シエンタを1年で手放す人はほとんどいないかと思いますが、参考までにどれくらいの価値があるのかを見ていきましょう。Gは新車で202万円、Xは181万円、ハイブリッドGは238万円だということを考えると、ハイブリッド車の価格が1年で100万円落ちているのに驚きですよね。
Gグレードも高値がついているとはいえ、たった1年で60万円以上も価値が下がります。これは2018年式がマイナーチェンジを行ったためで、このようなモデルチェンジがあると年式が新しい車でも査定額が大幅に落ちるということを覚えておきましょう。
2015年式・走行距離3万キロのシエンタ査定相場
- グレード:G 6人乗り
- グレード:X 6人乗り
- グレード:ハイブリッドG 6人乗り
買取価格:105.8万円
買取価格:103.7万円
買取価格:138.2万円
2015年式は2代目シエンタですので、中古車市場ではかなりのニーズがあります。デザインも新しく、さらに燃費も向上していますので、1年落ちでの価値の下落幅から考えると、かなり高値を付けてもらえているのが分かります。
とはいえ、3年で手放すのはまだ少し早いですよね。次にどのような車に乗るのかにもよりますが、同じような小型のミニバンにするのであれば、もう少しくらい値下がりしても次の車を買うときの購入資金として使えます。
2013年式・走行距離5万キロのシエンタ査定相場
買取価格:59.4万円
買取価格:44.1万円
買取価格:50.3万円
2013年式は初代のモデルですので、中古車市場での人気が下がってしまい、思ったような値段がつきません。現行モデルが5年落ちした場合には、もう少し高値が付くことが予想されますが、フルモデルチェンジがあればやはりこれくらいの価格になります。
ただ、まったく値段がつかないわけでもありませんし、相場以上の金額がつくならまだ納得できる金額を提示してもらえる可能性があります。乗り潰すつもりでないなら、できればこのあたりで売却しておきたいところです。
2011年式・走行距離7万キロのシエンタ査定相場
買取価格:45.1万円
買取価格:34.5万円
買取価格:37.6万円
5年落ちと7年落ちではそれほど大きな下落はありません。むしろ、こんなにも高値が付くのだと驚いている人もいるかもしれません。2011年式は初代の中でも2期モデルということで、安全装備などが追加されるなどのマイナーチェンジ後のモデルです。
中古車市場では手頃な値段で購入でき、2代目よりも運転しやすいということでまだまだ人気の車種です。このため、7年落ちくらいならまだ値段がつきますが、10年落ちになるとさすがに0円査定になる可能性があります。売るなら7年落ちくらいがラストチャンスと考えましょう。
シエンタの直近の査定価格
上記でご紹介した査定額は全体の平均値ですので、実際にはもっと高値がつくこともあれば、安値になることもあります。実際の買い取りでどれくらいの値段がついたのか、直近の査定価格をご紹介します。
年式:2015年式
走行距離:4万キロ
グレード:G
買取価格:118.8万円
年式:2015年式
走行距離:6万キロ
グレード:X
買取価格:41.8万円
年式:2012年式
走行距離:5万キロ
グレード:ダイス
買取価格:67.5万円
同じ2015年式でも、相場以上の査定額になるケースと相場を下回るケースがあるのが分かります。さらには2012年式のシエンタは相場よりも30万円以上高値で売れています。これは車の状態が1台ずつ違うことによって起こります。
車の価格は年式や走行距離によってほぼ決まりますが、車の状態によっては必ずしも相場に近い金額になるとは限りません。上記の買取相場はあくまでも参考値であり、実際に査定をしてもらうと、相場よりもかなり高値になることも、安値になることもあるのだと覚えておきましょう。
シエンタは買取価格が安定しない車
シエンタは燃費もよく、コンパクトなミニバンのわりに居住性にも優れ、さらにはシートアレンジも簡単になっていますので、ファミリーカーとしての需要がとても高い1台です。特に2015年にモデルチェンジしてからは、カッコいいファミリーカーという地位を確立させ、中古車市場でも人気があります。
ただ、まだ2代目は中古車としての台数が少ないため、高値での買い取りが期待できますが、すでに発売から3年が経過したことで、ここから市場に増えてくることが予想されます。このため、査定額はゆっくりと下がっていくことが考えられます。
また、初代モデルも2期は値段がついていますが、1期になると査定額はほぼ0円です。2代目が市場に出回ってくると、初代の2期モデルも同じように10万円以下というような買取価格が付く可能性があります。2期モデルに乗っているのであれば、1〜2年くらいのうちに売ることをおすすめします。
シエンタは日常使いする車ですので、車によってはすり傷が多いものもあります。一方で女性が運転することの多い車ですので、内装が比較的きれいに保たれているなどのプラス要素もあります。このように、1台ずつしっかりチェックしないと査定額が決まらないのがシエンタの特徴です。
もちろん、他の車でも同じことなのですが、例えばプリウスやアクアのような売れ筋の車の場合は相場と実際の査定額が大きく外れることはあまりありません。シエンタの場合は上記でご紹介した直近の査定価格からも分かりますように、相場からプラス30万円なんてことがあります。
もちろん、その逆のケースもあります。シエンタは買取価格が安定せず、いくらで売れるのかは査定してもらわないと推定すら難しい1台です。買取店によっても査定額が大きく変わることがある車種だということを頭に入れておきましょう。
シエンタ高額査定のコツ3選
シエンタは買取価格が安定しない車ですので、高く売るにはちょっとしたコツがあります。高額査定を期待するなら次の3点を意識しましょう。
- 内装をしっかりと清掃しておく
- 傷やヘコミは直さずに査定してもらう
- 秋に売るよりは1〜2月に売却する
いずれも一般的によく言われていることですが、シエンタならではの理由もあります。どのような理由でこの3点を意識したほうがいいのか見ていきましょう。
1.内装をしっかりと清掃しておく
シエンタを選ぶのは女性が多く、夫婦で選ぶときの決定権も女性側にあります。このため、内装がきれいであるということは、買取時にもかなり重視されます。乗ってみて居心地のいい空間であるかどうか、その第一印象によって、業者がいくらまでプラスで出せるかを判断します。
まず、内装を掃除しておくのはもちろんのことです。ホコリなどもないように隅々まで清掃してください。そのうえで、車の内部に置いてあるものはすべて取り出しておきましょう。ぬいぐるみなどを並べている人もいるかもしれませんが、査定時には何もない状態にしてください。
査定時にはできるだけシンプルな状態であることが好まれます。これも印象を良くするためのポイントですので、必要ないものはすべて外して査定を受けましょう。
2.傷やヘコミは直さずに査定してもらう
シエンタは見た目がとても重要な車ですので、傷やヘコミがあると気になりますよね。でもそれらは基本的にそのままの状態で売りましょう。小さな傷やヘコミなら査定に影響しませんし、やや大きなヘコミでも、100万円が買取相場の車なら減額は3〜5万円程度です。修理に出しても3〜5万円くらいかかる可能性があります。
もっと相場の低い車ですと減額の幅は小さくなりますので、修理に出したときの出費のほうが大きくなってしまいます。もし、新車から3年以内に売るのであれば、修理の見積もりをしてもらい、3万円以下で直るなら修理してから査定してもらうほうがいいのですが、それ以外のケースでは傷や凹みを残したまま査定してもらいましょう。
3.秋に売るよりは1〜2月に売却する
シエンタはファミリーカーですので、新生活が始まる4月に向けて購入する人が多いという特徴があります。子どもの送り迎えや、転勤先での生活に必要になるという生活の変化が起きる前、3月に買うことが多いため、買取店では1〜2月にできるだけ多く在庫を持っておこうとします。
どの買取店もそう考えるため、1〜2月は売り手市場になり、通常よりも高値がつく傾向にあります。そのため、11月や12月よりも査定額がアップしやすいので、秋に売るのであれば1〜2月を待って売るようにしましょう。
シエンタを高く売るためには業者選びが重要
シエンタは同じ年式と走行距離でも、実際の買取価格に大きな差が出ることのある車です。このため、買取店によってもいくらの値段をつけるかの判断が変わってきます。A社は80万円という値段をつけた場合でも、B社は90万円と査定することも珍しくありません。
このため、買い取りしてもらうときにはA社とB社両方に査定してもらう必要があります。もっと高値を出してくれるお店もあると思うと、C社、D社とできるだけ多くのお店で査定してもらうのがベストです。ただ、この方法ではなかなか高値を出してもらえません。
なぜなら、買取店はできるだけ安く買い取りをしようと、足元を見た査定額しか提示してくれないためです。「どこよりも高く」と掲げているお店でもそれは変わりません。このため、高額査定をしてもらうにはコツがいります。
どのようにすれば査定額をアップできるのか、その方法について見ていきましょう。
相見積もりは必ずする
まず、大事なのが査定依頼をするときに「相見積もりです」と伝えることです。これで他のお店にも査定してもらいますよと伝えることになり、ライバルがいるということで業者は足元を見れなくなってしまいます。
安く買い取りたいけど、安値を提示すると他店に取られてしまいます。シエンタは人気車種ですので、在庫リスクがほとんどない車です。確実に利益を出せる車ですので、ちょっと無理してでも仕入れたいため、自社の利益が出せる範囲でギリギリの金額を提示することになります。
「相見積もりです」のひと言だけで、驚くほど査定額があがります。ちょっとズルいような気がするかもしれませんが、車の取り引きではよくあることですので、気にせずに高値を引き出しましょう。
相見積もりのポイントは「他社の査定額は伝えない」こと。査定員が「他ではいくらと言われましたか?」と聞いてきても答える必要はありません。まずは査定額を聞き、他社より安かったら他社の査定額を伝えて価格を引き上げましょう。
相見積もりがカンタンにできるのが車一括査定
相見積もりの形にすれば相場以上の査定額が期待できますが、そのために買取店を転々とするのは効率がよくありません。4〜5社くらいに査定してもらおうと思ったら、1日では終わらず土日の休日が潰れてしまうこともあります。これではちょっと大変ですよね。
もっとカンタンに買い取りしてもらいたい。そういう人におすすめしたいのが車一括査定サービスです。このサービスを使えば、1度の申し込みで複数の買取店に査定依頼ができてしまいます。そして、業者の方から連絡があり家まで査定をしに来てもらえます。
1社の査定に1時間と考えると、5社に依頼したときには5時間。半日あれば5社の査定が終わります。5社同時に査定してもらうという方法もあり、その場合にはなんと1時間で5社の査定が完了します。最高値を出してくれた業者とその場で契約して引き取ってもらえば、最短1日で車を売ることも可能です。
車一括査定を利用すると業者側から電話連絡がありますので、欲張って10社に査定依頼すると電話応対が大変なことになりますが、4〜5社くらいにしておけば、それほどストレスになることもありません。もちろん相見積もりの状態になりますので、高額査定を期待できます。
もしシエンタを少しでも高く買い取りしてもらいたいのであれば、車一括査定を使って複数の買取店に査定してもらいましょう。この方法なら、満足できる査定額を引き出すことができるはずです。
まとめ
小回りの効くファミリーカーとして人気の高いシエンタ。ママさんドライバー向けのCMを流すなどして、女性からの支持も高く中古車市場でも活発に取引されている1台です。ただし、車ごとの査定額に差があり、高く売るにはちょっとしたコツが必要な車でもあります。
- 初代は2代目が中古車市場に増える前に売る
- 傷やヘコミは直さなくてもいいけど、とにかくキレイにして査定を受ける
- 中古車販売店がファミリーカーを欲しがる1〜2月に売る
- 4〜5社に査定してもらう
シエンタは2代目のフルモデルチェンジで、まったく違う印象の車になってしまいました。まだ2代目は中古車市場にあまり台数が出ていませんので、初代に乗っている人は新車から5年5万キロを目安に、できるだけ早めに売却しましょう。
そのときには、傷やヘコミはそのままでかまわないので、内装をしっかり掃除しておきましょう。不要なものはすべて取り除いておくこと、そしてできれば洗車もしておくと印象がよくなります。
売るタイミングは基本的に「今すぐ」ですが、もし10〜12月くらいに売ろうと思うのであれば、1月まで待ってから売りましょう。シエンタを含むファミリーカーが多く売れる3月までに在庫を抱えたい店舗が、通常よりも高値を提示してくれる可能性があります。
また、買取店ごとに査定額が大きく違うこともありますので、1社に絞るのではなく4〜5社で査定を受けましょう。そのときに手間と時間をかけたくないという人は、車一括査定サービスの活用がおすすめです。