車を売却するときはディーラーの下取りではなく、買取専門店で売った方が高値になるという考え方が定着してきました。ところが買取専門店で売る人が増えてきたことで、持ち込んだら長時間待たされたというケースも増えています。
仕事やプライベートで忙しい人は、そんなところで時間を消耗したくないですよね。タイム・イズ・マネーですから、できるだけ時間をかけずに車を売りたい。そういう人におすすめなのが出張査定です。
- 時間がない人になぜ出張査定が適してるの?
- 出張費用は請求されない?
- 1円でも高く売りたいときはどうすればいい?
ここではそんな疑問を解決するために、出張査定がどのようなものなのか、どこにメリットがあるのかについてご紹介します。出張査定を利用しつつ、高値で車を売るためのポイントについても合わせて説明します。
これから車を売ろうという人が読むことで、持ち込み査定よりも時間を節約しつつ、相場以上の金額で買い取りしてもらえるようになります。
車は出張査定で売るのがオススメ
買い替えなどで車を売却するときに、多くの人がディーラーや買取専門店に持ち込んで査定してもらおうと考えていますよね。むしろ、それ以外にどのような方法があるのか知らない人のほうが多いかもしれません。
その結果、多くの人が持ち込み査定をしますので、お店の査定士が手一杯になってしまうことがあります。そうなるとなかなか査定の順番が回ってこないで、長時間の待ちぼうけをくらうことがあります。
以前は買取専門店を利用する人が少なかったのでスムーズに売却できたのですが、最近は高値で売るためにそれらのお店で手放す人が増えてきたため、休日にもなるとたくさんの人が査定待ちしていることもあります。
貴重な休日の時間を待ち時間で使うなんてもったいないですよね。ですので、車の査定は持ち込みではなく出張査定がおすすめです。出張査定は業者が車の保管場所まで来て査定をしてくれるサービスです。
出張査定のメリットとしては下記5つが挙げられます。
- 店舗で待たなくて良い
- 希望時間を指定できる
- 店舗との往復の時間をカットできる
- 複数の業者を巡らなくてもいい
- 車検切れ車や不動車でも査定してもらえる
なんとなくイメージは出来るかとは思いますが、それぞれのメリットについて詳しく説明していきます。
店舗で待たなくて良い
まずなんといっても嬉しいのが、店舗で長時間待たされることがないということです。持ち込み査定でも予約するという方法がありますが、それでも混雑していると予約時間ちょうどに査定を開始できないことがあります。
仕事をしている人は休日に持ち込みをするケースが多いかと思いますが、休日の限られた時間を査定待ちで使ってしまうのはもったいないですよね。家族との時間やのんびりする時間を確保するためには、待ち時間ゼロの出張査定がおすすめです。
希望時間を指定できる
出張査定をするときには「14時に家まで来てください」と自分の都合で時間を指定できるというメリットもあります。このため、用事を済ませてから査定依頼をすることもできますし、査定後のスケジュールも組みやすくなります。
持込の場合も時間指定のできる業者もありますが、その時間までに行かなくてはいけないというのはプレッシャーになりますし、道が渋滞していると予定時間に着けない可能性があると思うと、かなり早めに出発することになります。
ところがせっかく早く着いたのに、お店で約束の時間よりも長く待たされるなんてこともあります。希望時間を指定して1日のスケジュールを組みやすいというのは、思った以上に大きなメリットがあります。このため、休みも予定が多く入っている人に最適な査定方法でもあります。
店舗との往復の時間をカットできる
待ち時間ゼロで持ち込み査定ができるとしても、車を店舗に持ち込むための往復の時間がかかります。車で1分くらいのところのお店なら往復で2分しかかかりませんが、片道30分なら往復で1時間もかかります。この時間ももったいないですよね。
出張査定なら業者が来るまでのあいだ、家で好きなように過ごすことができます。ギリギリまで寝ていてもいいですし、部屋の掃除をして待っていてもかまいません。ちょっとでも高く売るために車を磨いておくのもいいでしょう。
また、持ち込みで売却をする場合には、その場で売却契約すると帰りの交通手段を考えておかなくてはいけません。お店の人が最寄り駅まで送ってくれることもありますが、出張査定なら帰りの足のことまで考えなくてもかまいません。
複数の業者を巡らなくてもいい
車を高く売るには複数の業者に査定してもらうのは一般的ですが、持ち込み査定の場合は店舗巡りをしなくてはいけません。すべてのお店が近くにあるならいいのですが、大抵は少し離れたところに店舗があります。
査定を依頼するのが2店舗くらいならまだいいのですが、3〜4店舗となるとその移動だけで疲れてしまって、その日は何もする気が起きないなんてことにもなりかねません。出張査定であれば業者が家に来てくれますので、たくさんの業者を呼んでもそれほど疲れることもありません。
車検切れ車や不動車でも査定してもらえる
出張査定は車を移動させる必要がありませんので、車検切れで動かすことができない車や、故障などで動かなくなった不動車でも査定してもらえます。もちろん売却が決まれば積載車で引き取ってもらえます。
あまり頻繁に起こるシチュエーションではありませんが、絶対に起こらない状況でもありません。そういうときのために「動かない車を売却するときには出張査定」と覚えておきましょう。
出張査定は無料
業者にわざわざ来てもらうわけですから、もしかしたら費用が発生するの?そう思って持ち込みを選んでしまう人もいるようですが、出張査定は1円もかかりません。もちろん無料なのにはきちんとした理由があります。なぜ0円で家まで来て査定してくれるのか説明します。
出張査定をしたいのは業者都合
自宅にまで査定に来てもらうのは売る側にとてもメリットが大きいのですが、業者にとってももちろんメリットがあります。
持ち込み査定は防波堤で釣りをするようなもので、魚がやってくるのをただひたすらに待つしかありません。それに対して出張査定は魚がいる場所に船を出して魚を釣るのと同じです。どちらの効率がいいかは言うまでもありませんよね。
車の買取業界もライバルが多くなり、待っているだけでは稼げなくなっています。そのため「売りたいんだけど」という人に対しては、他社に取られないようにするためにも、来店を待つのではなく、自ら出向いてでも買い取りたいというわけです。
出張してでも買い取りたい理由が業者にはあります。このため1円も請求されることなく査定してもらえるというわけです。
出張査定にかかる費用は織り込み済み
待っているのではなく出向くわけですから、実際にはガソリン代も掛かりますし人件費も掛かります。でもそれらの費用は突然発生するものではなく、最初から必要経費として織り込まれています。業者は1年にどれくらいの出張があるかを考えて買取額を決めているため、損をすることはありません。
そういう意味では査定額に影響が出ないわけではありませんが、査定方法の違いによって金額が変わるわけではありません。むしろ出張査定だから高値で売れることもあります。それに関しては後ほど詳しく説明していきます。
出張査定の流れ
それでは実際に出張査定をしてもらうときの流れについてご紹介します。
STEP1.売却に必要な書類を揃える
STEP2.買取業者への査定依頼とスケジュール調整
STEP3.査定に来てもらう
STEP4.査定額の提示と交渉
STEP5.金額に満足できた場合は契約
STEP6.車の引き渡し
STEP7.代金の振り込み
査定日の調整が入るだけで、基本的には持ち込み査定と流れは変わりません。査定は1時間くらいで終わりますので、査定依頼から引き渡しまで半日で終わることもあります。もちろん、契約を後日にしてもらうことも可能です。
査定前に揃えておきたい書類
もし即日契約をして車を引き取ってもらいたいのであれば、売却に必要な書類をそのときまでに揃えておかなくてはいけません。スムーズな売却を目指すなら、査定日までに下記の書類を揃えておきましょう。
- 自動車検査証
- 印鑑登録証明書
- 自賠責保険証明書
- 自動車納税証明書・軽自動車納税証明書
- 実印(軽自動車は認印可)
- リサイクル券(預託済みの場合)
これらがひとつでも揃っていないと契約できませんので、紛失した場合などは再発行してもらいましょう。再発行には時間がかかりますので、できれば査定依頼前に揃っているか調べておきましょう。
そのときに自動車検査証と印鑑登録証明書に記載の住所と氏名が、一致していることを確認してください。引っ越しや結婚をしている場合は一致しない可能性があります。この場合は次の書類も揃えておきましょう。
- 引越しが1回だけ:住民票
- 引越しが複数回:戸籍の附票または住民票の除票
- 名字が変わった:戸籍謄本
次章では、実際に出張査定に来てもらった際に注意したい点について解説します。
出張査定で注意するべき点は?
出張査定はとても便利な売却方法ですが、トラブルなく売却をするにはいくつかの注意点があります。
- 契約しなくても査定が無料の業者を選ぶ
- 複数の業者に査定してもらう
- 即決しない
- できれば同時に査定してもらう
出張査定は無料でできるとご紹介しましたが、一部の業者では「契約が成立したときだけ無料」としていることがあります。悪徳業者の場合は、高額な出張費用を請求することもあります。査定依頼時には契約が成立しなくても無料になることを確認しておきましょう。
そして1社だけに依頼するのではなく、複数の業者に査定してもらいましょう。さらに同時に査定してもらうほうが高値買取を期待できます。
1社にしか依頼しないと「売ってくれるまで帰りません」とセールスマンに居座られることがあります。業者にしてみればできるだけ安値で買い取りたいので、競合がいないのであればあらゆる手段を使って買い叩こうとします。
これを防ぐための方法が同時査定です。次章では同時査定とはどのような方法なのか、そしてどうやって行えばいいのかについて詳しく説明していきます。
複数の業者を同時に呼び出す方法
同時に複数の業者に来てもらうのはマナー違反ではないかと思う人もいるようですが、車の買取業界では珍しいことではありません。むしろ高値を引き出す手法としてよく使われています。このため、「業者に申し訳ない」と考える必要はありません。
この方法で高値がつくのはライバルが目の前にいるためで、他社に奪われないようにするために業者はできるだけ高い値をつけるためです。絶対に買い取りたい人気車種なら、オークションのようにどんどん値段がつり上がっていきます。
では、どうすれば複数の業者を同時に呼び出すことができるのでしょう?
同時査定をする方法はとても簡単です。「忙しくて時間を取れないので同時に査定したい」と伝えるだけです。そんなことをしたら断られるのではないかと心配になるかもしれませんが、断るということは高値を提示するつもりがないということです。
そういう業者には最初から抜けてもらったほうが、スムーズに進められます。
絶対に避けなければいけないのは、黙って同じ時間に業者を集めるということです。これはさすがにマナー違反です。業者が怒って帰っても仕方ありませんので、必ず事前に同時査定であることを伝えておきましょう。
一括査定なら手間を掛けずに高値で売れる
出張査定で同時査定をしてもらえば、業者同士が競い合って高値で車を売ることができますが、いくつもの業者に査定依頼するのは大変ですよね。実はそんな面倒なことをしなくても、相場以上の金額で買い取りしてもらう方法があります。
それが車一括査定で、このサービスを利用することで交渉も一切することなく、誰でも簡単に高額査定を引き出すことができます。
車一括査定は売りたい人と買いたい業者のマッチングを行うサービスで、車の情報と個人情報をWEBサイトから入力して申し込みをするだけで、複数の業者に査定依頼ができます。個別に依頼すると何十分もかかる作業が、数分で終わりますのでとても便利です。
車一括査定を利用すると、どの業者もライバルがいることが前提になりますので、同時査定と同じように自社の出せる最高額を最初から提示してくれます。駆け引きをしようとして安値を提示すると、他社に取られてしまいますので最初から限度額を引き出せるというわけです。
一括査定は基本的に出張査定で行われますので、一括査定と同時査定を組み合わせることもできますが、一括査定だけですでにこれ以上ないくらいの金額が期待できますので、無理に組み合わせる必要はありません。
ただし、業者によっては「いま決めてくれたら5万円アップします」のように即決を迫ってくることがありますが、これには絶対に応じないようにしてください。他社のほうが高値を提示してくれる可能性がありますので、必ずすべての業者に査定をしてもらって、最も高値を提示してくれた業者に買い取ってもらいましょう。
まとめ
仕事が忙しい人にとって、休日の時間は1分たりとも無駄にはしたくないですよね。そんな貴重な時間を車の売却に利用するのであれば、できるだけ効率的に行いたいところです。そんなときに利用したいのが、ここでご紹介した出張査定です。
ただ、情報量が多すぎて何が重要だったのか分からなくなっている人もいると思いますので、最後に大切なポイントだけまとめておきます。
- 出張査定なら待ち時間も移動時間も不要
- 動かない車があるときに最適
- 費用は発生しない(発生しない業者を利用する)
- 高値を引き出すには同時査定をしてもらう
- 同時査定よりも一括査定のほうが簡単
なんと言っても最大の魅力はやはり時間の節約になるということです。基本的には家で待っているだけでいいですし、査定時も立ち会う必要はありません。時間を無駄にしなくていいという意味ではとてもおすすめの売却方法です。
さらには、不動車でも見てもらえますし、一部の業者を除いて出張費用を請求されることもありません。損をする要素がまったくありません。
ただし、業者が居座ってしまうリスクや、安値で買い叩こうとするリスクを考えると、複数の業者に同時に査定してもらう必要があります。そうすることで相場以上の査定額を期待できますが、業者の調整など手間がかかってしまうというデメリットもあります。
手間を掛けずに高値で売りたい人におすすめしたいのが、車一括査定サービスです。複数の業者にまとめて査定依頼をしますので、同時査定と同じように業者同士が競い合って高値を提示してくれます。交渉があまり得意でないという人や同時査定の調整が面倒だという人は、車一括査定を使って高値で愛車を買ってもらいましょう。