車査定・買取

車買取は契約書が超重要!トラブルを回避する方法

愛車を高値で買い取りしてもらうために、車買取専門店を利用する人が増えてきました。ディーラーで下取りしてもらうよりも高値を期待できるのが車買取専門店ですが、実際に査定額は高かったものの、契約をした後に問題が発生するケースも増えています。

この問題の多くは、売買契約書をきちんと確認しておかなかったことにより発生しています。とはいえ、専門用語なども多く、内容も難しいため、どこをどうチェックしていいのかわかりませんよね。

  • 売買契約書のどこをチェックすればトラブルになりにくいの?
  • どのようなトラブルがよく起きているの?
  • 安心して査定依頼できる業者はどうやって探せばいい?
  • 安心安全かつ高値で売ることはできる?

ここではそんな疑問を解決するために、売買契約書のどこをチェックすればいいのか、そしてどのようにすれば、トラブルにならずに車を売ることができるかについてご紹介します。高値で車を売りたいけど、騙されたりしないか不安だという人がこの記事を読むことで、安心安全の取引で愛車を高く売れるようになります。

売買契約書の中でも確認しておきたい8項目

車買取は査定から始まり、その最終段階として契約があります。契約をすれば後は車を引き渡して、代金を入金してもらうだけです。買取金額も決まったし、売買契約書は適当に目を通してサインすれば終わりだと思って安易にサインする人がいますが、ちょっと待ってください。

査定や交渉も重要ですが、本当に大切なのはこの売買契約書です。いろいろと口頭で交渉してきたこともあるかもしれませんが、そこでのやり取りよりも、書類に記載されていることが優先されるのが契約です。

ありえないことですが、口頭では100万円で買い取ると言っておきながら、書面上は買取価格100円となっていたら、銀行口座には100円しか振り込まれません。このように、これまでの交渉がすべて覆る可能性があるのが売買契約書です。

さらには、引き取った後にトラブルを引き起こす可能性もあります。そうならないためにも、何が書かれているかきちんと確認しておかなくてはいけません。とはいえ細かい文章をすべて読むのは大変ですよね。ですので、ここでは必ず確認しておきたい項目をピックアップして、チェックポイントを説明します。

車買取の契約書で確認すべき8項目
  • 車両の情報
  • 買取金額と支払金額
  • 引き渡しの日付
  • 名義変更の日付と費用負担
  • 返還される税金などの取り扱い
  • キャンセルに関する項目
  • 瑕疵担保責任に関する項目
  • 名義変更までに発生した事故の対応

こんなにもチェックしなくてはいけないの?そう思うかもしれませんが、すべてチェックしても15分もかかりません。その15分を省いたことで、後から大きなトラブルになる可能性もあります。どのようなポイントを確認すればいいのか、詳しく見ていきましょう。

車両の情報

最初に確認しなくてはいけないのが車両に関する情報です。チェックすべき項目は次の3点です。

  • 車体番号
  • 登録番号
  • 走行距離

車体番号や登録番号が間違っていてもトラブルになることはまずありませんが、この情報が間違っていると、そもそもの契約が成立しません。走行距離もそれほど問題にはなりませんが、走行距離は買取価格に大きく影響を与えますので、桁が間違っているなどすると後から揉める原因にもなります。

車検証や実際のメーターと照合するだけですので、一致していることを必ず確認してください。間違っている場合は、もちろん訂正してもらいましょう。

買取金額と支払金額

次にいくら入金されるのかをチェックしてください。車買取の場合は査定額がそのまま振り込まれるとは限りません。自動車税などの戻りや売買に関するトラブル回避のための保険、オプションサービスなど査定額から金額が増減することがあります。

まずは、査定額が合っているのか、そして追加で発生する費用がある場合で、説明を受けていないものがあれば必ず確認しておきましょう。契約ですのでここに記載の金額が最終振込金額になりますので、納得するまで署名も捺印もしないでください。

引き渡しの日付と費用負担

その場で引き渡す場合は必要ありませんが、後日引き渡しの場合は日付を確認しておきましょう。また、当日にどうしても都合が悪くなるなどして、引き渡し日を先送りしなくてはいけない場合などの対応についても確認しておきましょう。

また出張での引き渡しの場合には、出張費がかかるのかどうかを明確にしておきましょう。業者によっては出張引き渡しが有料オプションになっていることもあります。追加費用を発生させないためにも、契約書で誰が負担するのかを明記してもらいましょう。

名義変更の日付と費用負担

車は名義変更をするまでは、法的な所有者は自分です。このため、車がなんらかのトラブルを起こした場合には、警察から問い合わせがあるかもしれません。また、名義変更が済むと引き渡し後のキャンセルがほぼ不可能になります。

それほど重要なポイントではありませんが、いつから自分のものではなくなるのかを契約書上で明確にしておきましょう。名義変更の費用負担に関しても、売り主の負担なのか業者の負担なのかをはっきりさせておきましょう。

返還される税金などの取り扱い

車を売却すると、自賠責保険料・自動車税・リサイクル料金が、その年の残り月数に合わせて戻ってきます。大手買取店の場合は、これらも査定額に含まれているケースがほとんどですが、業者によっては別計算することもあります。

この3つの税金や保険料の取り扱いがどうなっているのかを確認しましょう。何も記載がない場合には、返金してもらえる可能性があります。担当者に確認して、還付金を受け取れる場合には対応してもらいましょう。

キャンセルに関する項目

売買契約をした後になって「やっぱり売れない」という状況になることがあります。ただ、業者にしてみればキャンセルは時間もお金も無駄にしたことになるので、できれば避けたいところです。このため、キャンセルに関してはとても厳しい条件を掲げている可能性があります。

  • キャンセルの可否
  • キャンセル料
  • キャンセル可能期間

キャンセルに関してはこの3点をチェックしてください。そもそもキャンセルできないとなっている業者は意外とたくさんあります。キャンセルできないというのは違法ではありませんので、契約上キャンセル不可となっていたら、それに従ってください。

キャンセルできる場合でも、キャンセル料がかかることもあります。実際に請求できるのはキャンセルしたことでかかった費用だけですが、業者によっては法外な金額を設定しているケースがあります。もしキャンセル料が発生するなら、いくら払うのか明確にしてもらいましょう。

法外な金額を請求される場合は実質キャンセル不可と考えるか、契約書の金額を直してもらいましょう。またいつまでにキャンセルできるのかも必ず確認しておいてください。

瑕疵担保責任に関する項目

簡単には見つけられないような欠陥が契約後に見つかった場合、売り主が買い主に対して責任を負うことを瑕疵担保(かしたんぽ)責任と言います。簡単に言えば、引き取った後に重大な欠陥が見つかった場合には、買取額の減額や買取不可にできるという契約内容です。

修復歴があるのに「ない」と嘘をつき、引取後にそれが発覚した場合などがこれに当たります。自分の知っている情報をきちんと伝えている場合は問題ありませんが、意図的に隠している場合などには、契約破棄や減額される可能性があります。

まず隠し事をしないことは絶対ですが、後から問題が発覚したときには再査定され、査定額が減額されることもあるのだと覚えておきましょう。瑕疵担保責任をなしにはできませんが、どれくらいの期間適用されるのかは必ず確認しておきましょう。

名義変更までに発生した事故の対応

名義変更までは車の所有者は売り主にあると説明しましたが、契約から名義変更までに事故が起きた場合に、誰に責任があるのかを明確にしておきましょう。

契約から引き渡しまで:売り主
引き渡しから名義変更まで:業者

これが一般的な責任分担ですが、契約から引き渡しまでの責任が売り主にある場合には、必ずそれまでの期間だけ加入できる保険を紹介してもらいましょう。もし引き渡しから名義変更までの責任が業者になっていない場合は、必ず業者責任に変更してもらいましょう。

瑕疵担保責任による再査定とキャンセル料は絶対に確認する

8つものチェックポイントをご紹介しましたが、重要度には違いがあります。この8つのポイントのうち、しっかりと説明してもらわなくてはいけないのが、瑕疵担保責任による再査定とキャンセル料です。

車買取でトラブルになることが多いのは、引き取った後に「再査定した結果、減額になる」と伝えられ、それに不満でキャンセルしようとすると高額なキャンセル料を請求されるといったものです。

実際に車に隠された重大な問題があったときには、売り主は責任を負わなくてはいけません。ただ、業者によってはそれを悪用するケースがあります。引き取った後に傷をつけて、それを瑕疵担保にして減額すれば、結果的に業者は車を安く買い取れたことになります。

もちろん、それに対して売買契約のキャンセルを言われることも想定していて、法外なキャンセル料が発生するように契約書に記載されています。このため、業者はキャンセルがあってもなくても利益が出るというわけです。

これを回避するには、キャンセル無料となっている業者を選ぶか、信用できる業者に買い取りしてもらうしかありません。まずはキャンセルの可否を確認して、キャンセル無料もしくは実費請求になっている業者を選ぶようにしましょう。

「キャンセルは一律10万円」のような記載がある場合は、削除してもらうか現実的な金額に訂正してもらいましょう。また、一部の業者では引取後の減額はしないと約束していることもありますので、不安だという人はそのような業者に査定してもらいましょう。

契約後にトラブルが起きた時の対処法

もし契約後に再査定や法外なキャンセル料の請求などがあった場合には、次の方法で対処してください。

トラブルが起きた時の対処法3つ
  • 契約解除や再査定には応じなくていい
  • 国民生活センターやJPUC車売却消費者相談室に相談する
  • 最終手段として弁護士に相談する

もし車のトラブルなどを隠さずに伝えていたのであれば、契約解除によるキャンセル料の支払いや再査定には応じる必要はありません。そもそも業者はプロとして査定をしていますので、それで問題を見つけられないのは業者側の責任です。

減額はもちろんキャンセルをする場合にも、責任は買取側にありますので無料で応じるのは筋というものです。ただし、悪徳業者にそんな理屈は通じませんので、どうしても解決しそうにないなら、国民生活センターやJPUC車売却消費者相談室に相談してください。

ただし国民生活センターやJPUC車売却消費者相談室は相談に乗ってくれるだけで、問題の解決まではしてくれません。相談してもどうにもならない場合は最終手段として弁護士に相談してください。もちろん弁護士費用が発生しますので、結果的に損をする可能性もあります。費用対効果をよく考えてから弁護士に相談しましょう。

トラブル回避のためにも買取業者選びは慎重に行おう

ここまでの説明で車の買い取りに不安を感じてしまった人もいるかもしれません。こんなリスクがあるならディーラーの下取りに出そうという人もいますよね。でも買取業者選びを慎重に行うことで、トラブルのリスクを回避しながらも高値で愛車を売ることができます。

その業者選びのポイントになるのがJADRIへの登録の有無です。JADRIとは何なのか、どのようなメリットがあるのか説明します。

JADRIとは

JADRIは「日本自動車流通研究所」の略称で、中古車の円滑な流通を目指す団体です。JADRIに登録されるには「過去5年間に関係機関から指導されていないこと」などの厳しい条件があり、優良な経営を続けてきた事業者だけが会員になれます。

重大なトラブルがあったときには除名されますので、登録された業者は利用者に不快感を与えるような営業活動を行うことはありません。

JADRIに登録されている業者なら安心

JADRIに登録されている業者は過去に優良な経営をしてきましたが、これからどうなるか分からないじゃないかと考える人もいるかと思います。実際に、これからも優良な経営を続けていくのかはわかりませんが、JADRI加盟業者が除名されるというのは、業者の評判として大きなマイナスになります。

除名された=大きなトラブルを起こしたことを公表しているようなものですので、経営が傾くくらいの大きな問題になります。このため、すでに登録された業者は社員教育を徹底して、健全な取引を心がけています。

契約後にトラブルになるようなケースはほぼありません。トラブルを回避したいなら、JADRIに登録されている業者に絞って業者選びをしてください。

信頼できる大手業者だけに依頼ができる車一括査定がおすすめ

JADRIに登録されている業者に絞って業者選びをする他に、もうひとつトラブル回避を期待できる車の売却方法があります。それが大手業者のみを利用するという方法です。誰もが知っている有名な業者は、過去には問題を起こしたこともありますが、最近は契約後のトラブルが起きることはほとんどなくなっています。

ただし、大手業者を利用するだけでは、思ったよりも買取価格が上がりません。安心かつ高値で買い取りしてもらいたいのであれば、車一括査定がおすすめです。ここでは車一括査定がどのようなサービスなのか説明していきます。

車一括査定とは何か

車一括査定は1度の申し込みで、複数の買取業者に査定依頼できるウェブサービスです。通常は1社ずつ申し込みをしなくてはいけませんが、その方法ですと情報入力などにとても時間がかかります。車一括査定なら1度で10社程度まとめて依頼できますので、時間の節約になります。

運営しているウェブサイトによって提携している買取店が違いますが、大手買取店であればほぼどこでも提携していますので、安心して査定依頼できます。しかも、相見積もりの状態になりますので、通常の査定よりも高値買取を期待できるサービスです。

車一括査定で10万円以上査定額アップ

申し込みが楽で、しかも高値買取を期待できるなんて、そんなうまい話があるわけないと疑う人もいるかもしれません。でも本当に高値で売ることができます。ディーラーで査定してもらうよりも、平均で10万円以上査定額がアップしているサイトもあります。

10万円というとかなり大きな額ですよね。しかも業者を大手に絞って査定依頼すれば、契約後のトラブルも起きにくいわけですから、利用しないのはもったいないですよね。ただ、10社にも査定依頼をすると電話応対等が大変ですので、査定依頼は4〜5社程度に抑えておきましょう。

まとめ

車買取における契約書の重要性について説明してきました。契約って大変だなと感じた人も多いかもしれませんが、契約は買取店だけでなく売る人のことも守っています。大事なことは、契約内容をきちんと把握して、明らかに損をするような契約内容にはサインしないことです。

契約内容によっては、その後にトラブルになる可能性もありますので、必ず下記の点に注意して査定依頼をしましょう。

この記事のまとめ
  • 瑕疵担保責任とキャンセルに関する項目は必ず確認する
  • 再査定による減額や法外なキャンセル料には応じなくていい
  • トラブル回避のためにはJADRIに登録されている店舗を利用する
  • 大手買取店を利用すればトラブルになりにくい
  • 車一括査定ならまとめて大手に査定依頼できる

このページでご紹介した8つのチェック項目の中でも、重要なのは瑕疵担保責任とキャンセルに関する項目です。車買取でトラブルになっているケースの多くが、この2点によるものです。引取後に車に問題が起きたときにどうなるのか、そしてキャンセルをしたときのキャンセル料などの項目は必ず確認しておきましょう。

もし再査定で査定額が下がったと言われた場合は、無料でキャンセルできるように事前に取り決めをして契約書に記載しておくと、トラブルの発生を防ぐことができます。強引に減額を迫られたり、法外なキャンセル料を請求されたりしてもそれらに応じる必要はありません。

もし自分で解決できないようなら、国民生活センターやJPUC車売却消費者相談室に相談しましょう。それでも解決できないようなら、最終手段として弁護士を頼って解決してください。

ただトラブルが発生してからでは解決がとても大変です。トラブルを回避したいのであれば、JADRI登録店や大手買取店に絞って査定依頼するという方法もあります。さらに高値での買取を期待するなら、車一括査定サービスの利用して高額査定を引き出しましょう。