車一括査定

車一括査定はトラブルが多い?

車を買い替えるときは、ディーラーに下取りしてもらうか、もしくは買取専門店に売却するかのいずれかを選ぶ人が多いですよね。でも1円でも高く売りたいのであれば、車一括査定サイトを利用して、一番高値を提示してくれた店舗で売りたいところです。

しかし、そんな車一括査定サイトの口コミや評判をチェックすると、トラブルなどの書き込みが多くあります。中でも多いのが以下の3つです。

  • 電話がしつこくかかってきた
  • 強引なセールスマンに無理やり売却させられた
  • 査定後に「不具合が見つかったから」と査定額を下げられた

これらのトラブルに遭わないためにはどうすればいいのでしょうか?ここでは、そんな問題を回避する方法をご紹介します。この記事を読めば、トラブルになることなく、気持ちよく車を売ることができるようになります。

車一括査定とは車を最も高く売れるサービス

そもそも車一括査定とはどういう仕組みなのか、その基本的な部分から説明していきます。なぜトラブルが起きやすいのかを理解するために、どういう仕組みなのか、しっかり把握しておきましょう。

複数の業者に対して簡単に査定依頼ができる

通常の車の売却は、ディーラーや買取専門店で査定をしてもらいます。1社だけに依頼をすると、どうしても足元を見られてしまいますし、なおかつ提示された金額が妥当なのかどうか分かりませんよね。そのため、少しでも高く売りたい場合には、複数の業者に査定をしてもらい、最も高値を提示してくれた店舗に売却します。

このとき、できるだけ多くの業者に査定してもらったほうが、高値を提示してくる可能性が高まります。ところが査定を受けるには、車の詳しい情報や個人情報をホームページなどで入力しなくてはいけません。これは思ったよりも大変な作業で、多くの人が2~3回くらい入力すると「もういいや」となります。

ところが車一括査定サイトでは、1回の入力だけで複数の業者に査定依頼が送られます。しかも5~10社くらいに送られますので、査定額の比較もしやすくなるというメリットもあります。

買取業者同士が価格競争をしてくれる

査定依頼が簡単という以外にも大きなメリットがあります。それは業者同士が勝手に競い合ってくれるということです。1社だけなら足元を見られますが、このサイトを利用することで、どの業者も競合相手がいることが分かっています。

このため他社に負けないようにするために、どの業者も出せる最高額を提示してくれます。その結果、ほとんどの車が相場よりも高値で手放すことができます。そう聞くと「これを使わない手はない」と思うかもしれませんが、すでにご紹介しましたように、車一括査定ではときどきトラブルが発生します。

どのようなトラブルが起きて、それをどう対処すればいいのか、次章で詳しくご紹介します。

車一括査定はトラブルが多い

車一括査定は、複数の業者が競って買い取りをしようとしますので、どうしても強引な営業を受けてしまいます。その結果としてトラブルが発生してしまうのですが、よくあるトラブルは次の3点です。

  • 査定依頼をしたら電話が鳴り止まなくなった
  • 強引なセールスマンに売却を迫られた
  • 査定額よりも低い額で契約させられた

これらのトラブルについて、その内容と対処方法について詳しく見ていきましょう。

鳴り止まない電話とその対処法

車一括査定で査定依頼を行うと、その直後からずっと電話が鳴り止まない状態が続きます。こちらから査定依頼をしたので、業者から電話がかかってくるのは当然ですが、1度に10社近くから電話が掛かってくる経験をしたことのある人なんて、ほとんどいませんよね。

人によっては恐怖に感じて、ストレスになるケースもあります。とはいえ、基本的には電話をなくすことはできません。そういう仕組みのものだと諦めてください。ただし、対処方法はきちんとあります。それは「電話にすぐに出る」ということです。

相手は依頼をされたから電話をしてきたわけですから、きちんと電話に出て対応すれば、それだけ電話の数が減ります。面倒に感じるかもしれませんが、1社1社丁寧に対応しましょう・買取価格の相場の確認と、出張査定のスケジュールが決まれば、それ以降電話はそれほどかかってきません。

何社も相手にしなくてはいけませんので、査定依頼は直後に1~2時間くらい電話対応できるときに行ってください。

強引なセールスマンとその対処法

どのセールスマンもノルマがありますので、必死になって買い取りをしようとします。その結果、行き過ぎた対応をしてしまう人もいます。「即決してくれたら◯◯万円上乗せします」がよくある手法で、他社に査定させないようにして、相場よりも安値で買い叩くケースです。

さらに、「自社工場で査定しないと分からない」と言って、車を持っていこうとするケースもあります。ひどい場合には、そのまま他の人に売却されてしまうこともあります。

対処法としては次の方法があります。

  • セールスマンとは交渉しない
  • 車は契約するまで持って行かせない

セールスマンはとにかく口がうまく、言っていることがすべて正しく思えます。でもその多くは、自社で安く買い取るためのテクニックでしかありません。本当に自信があるなら相見積もりで、高値を提示できるはずです。交渉してくるのはその自信がないためですので、交渉には乗らないようにしましょう。

また、車は契約するまで車は絶対に持っていかれないようにしてください。引き取って査定が必要だと言ってきたら、「それならば査定してもらわなくてもいいです」と断ってください。車を人質のようなものにして半ば無理やり契約を迫ると言うのは、こちらが断りづらく非常に不利になってしまいます。

査定額の変更とその対処法

相見積もりですので、とにかく高い額を提示しなければいけません。そのため、査定額を高くしておいて、後から「不具合が見つかった」と言って買取額を下げようとすることがよくあります。そこで断ろうとしたら「解約料を払え」と高額な解約料を請求してきます。

契約書には「後から問題が見つかった場合には減額することもある」というような一文が書かれていますので、法的には問題ありませんが、納得はできませんよね。

こういうときはまず冷静になって、その不具合が本当なのか、なぜ査定時に見抜けなかったのかを確認しましょう。納得できる証拠を示してもらえないのであれば、契約を解除しましょう。「解約料を……」と言われた場合には、「納得出来ないので弁護士に相談します」と伝えてください。ほとんどのケースで、解約料を取ることなく解約させてもらえます。国民生活センターにも同様のトラブル報告が数多く上がっており、一部ではこうした悪質な業者が問題となっています。

もし、こうしたトラブルに遭ってしまっても焦る必要はありません。消費者は守られる立場にいるので、しっかりと対応をすれば不利にはなりません。そのための方法をこれから伝授します。

トラブルには毅然とした態度で対応する

ここまでの対処法を読んでも分かるかと思いますが、トラブルの原因の多くが強引なセールスマンによるものです。彼らはこれまで、強引にでも取り引きを進めてきた実績があるため、相手が困っているかどうかまでは考えてくれません。

もし強引に話を進められそうになっても、絶対に折れないようにしてください。「あなたには売れません」と突っぱねてもかまいません。押してきたときに引いてしまうから、相手がさらに押してきます。まずは引かない強い気持ちを持っておきましょう。

それでも、やはりトラブルになることがあります。そういうときには次のいずれかで相談してください。

  • JPUC(一般社団法人日本自動車購入協会)
  • 弁護士
  • 国民生活センター

国民生活センターは同様のトラブル相談を数多く受けているので、適切なアドバイスをもらうことができます。ホームページ上でも対処法などを公開しているので、まずは無料で相談できる国民生活センターを頼りましょう。
弁護士は費用が発生しますが、トラブルを解決するために実際に動いてもらえますので、業者に対して強く言えないというタイプの人は、弁護士に頼るのがおすすめです。

このように、トラブルに見舞われても対処する方法はたくさん用意されています。焦って理不尽な要求を飲んでしまう前に、きちんと相談をしましょう。

ネット上での評判

車一括査定はもちろん悪い面ばかりではなく、良い面もあります。インターネット上ではそのいずれの口コミもあります。一般的にはどのような評判があるのかを、まとめてご紹介します。

  • ディーラーよりも高値がついた
  • 入力も簡単でスムーズに売却できた
  • 電話対応が大変だった
  • 態度の悪いセールスマンが担当になった
  • 契約を急かされた

ネットの評判はあまり気にしないようにする

評判をまとめると、短期間でスムーズに高値で売れたという評価と、売却までの応対が煩わしいという評価に分かれます。反対に査定額が低すぎたという人や、煩わしさはなかったという評判はあまりありません。

傾向としては「面倒だけど高値で売れる」がベースにあり、さらに時々トラブルになっている人もいるくらいに考えておきましょう。あまりに悪い評判を気にしすぎると、結局どこで売っていいのか分からなくなって、安心できるディーラーに安値で売ることになります。

でも、やっぱり少しでも高く売るなら車一括査定を利用したいところです。実際に多くの人が高値で売却しているのですが、その点に関しては次章で詳しく説明します。

一括査定サイトは車が高く売れることは事実

車一括査定を利用して売却すると、ディーラーに下取りしてもらうよりも明らかにトラブルの確率は高くなります。でも、そのトラブルは上記の方法で回避できますし、全ての人が嫌な思いをしているわけではありません。

そして何よりも下取りよりも、確実に高く売ることができます。その理由として、相見積もりの状態になることはすでに説明しましたが、実は下取りよりも高値がつく理由がもうひとつあります。それは下取りの場合には、売却時期が数カ月後になるということです。

ディーラーで買い替えをする場合、下取り額は発注をするときに決まりますが、実際にディーラーが車を手にすることができるのは次に買った新車の納車時です。人気車種の場合、納品まで半年かかることもあります。そうなると、下取り価格は半年後の相場を予想して決めるなくてはいけません。

中古車の買い取りは日々値段が下がっていきますので、今すぐ売るときの値段よりも、半年後の値段のほうが当然低くなります。これに相見積もりが加わりますので、車一括査定で高く売れない理由がありません。

しかも買取専門店によっては海外に販売ネットワークを持っていたり、不動車でも利益を出せる仕組みがあったりします。様々な特徴を持つ買取店が査定をしてくれますので、口コミにありますように、車が高く売れることは紛れもない事実です。

賢い一括査定の使い方

ここまでの内容を読んでも、「トラブルは嫌だけど、やっぱり高く買い取ってほしい」と心が揺れている人も多いかと思います。何といっても、鳴り止まない電話の話を聞くと、気持ちが萎えてしまいますよね。でも安心してください。実は電話営業を減らせるサイトもあります。

カーセンサーで査定申し込みをするときに、申込みフォームの連絡希望時間帯の欄に「メールのみで希望します」と記載しておくと、営業電話を減らすことができます。

「ゼロにはならないの?」と思うかもしれませんが、システムの都合でどうしても電話がかかってくる買取店もあります。それでも、電話応対を減らすことができますので、ゆとりを持って応対できます。

また、一括査定の対象を、できるだけ最初から絞っておくことも重要です。数が多いほうが高値を引き出せますが、それだけ手間と時間がかかります。できれば4社程度に絞って査定してもらいましょう。そうすれば最初から応対するのが4社で済みますので、落ち着いて査定を受けられます。

さらに、ガリバービッグモーターなどといった大手企業だけを選択すれば、トラブルに見舞われる確率もグッと低くなります。あれもこれもと欲張りすぎないことが、一括査定を使うコツです。

結論:車一括査定はおすすめか?

結局のところ、車一括査定はおすすめなのでしょうか?それとも利用を避けるべきなのでしょうか?この記事を読んでくれた人は、それを知りたいかと思います。結論から言うと、下記に該当するような人にはオススメです。

  • 人と交渉をするのが苦手ではない
  • 時間に余裕がある
  • 手間を掛けてでも1円でも高く買い取ってほしい

車一括査定の面倒なところは、複数の業者とやり取りをしなくてはいけないことにあります。それを面倒だと感じない人なら、利用を躊躇する理由はどこにもありません。営業や購買などの仕事に就いている人なら、ほとんどトラブルなく売却できるでしょう。

反対に、人との交渉が苦手な人や、お金にはそれほど固執しないという人は、車一括査定はあまりおすすめできません。スムーズに車の買い替えをしたいのであれば、価格は低くてもディーラーの下取りなどを利用して売却しましょう。

車一括査定の最大のメリットは車が高く売れることです。ディーラー下取りと比べると数十万円の差が生まれることも珍しくありません。「多少の手間と面倒さがあっても数十万円も車が高く売れるなら」と考える人にはオススメできるサービスです。数十万円を仕事で稼ぐのは非常に大変なことなので、そこをどう考えるのかがポイントと言えそうです。

まとめ

車一括査定でのトラブルと、それの対処法について説明してきました。とても便利なサービスである反面、問題が発生する可能性があるということを理解してもらえたかと思います。トラブルはあっても、きちんと対処すればそれほど困ったことにはならないことも分かってもらえましたよね。

最後に復習として、ここで説明した重要なポイントをまとめておきます。

  • 鳴り止まない電話には一つひとつ丁寧に応対する
  • 強引なセールスマンに押されたら押し返す
  • 契約後の減額は契約解除する
  • トラブルになったら弁護士やJPUCに相談する
  • 自分が利用に適しているかどうかを考えてから利用する

上記の3点はよくあるトラブルへの対処法ですが、基本的なスタンスは「買い取ってください」ではなく「売ってあげる」という強気の気持ちでいてください。そのうえで、丁寧な応対を心がければ、大きなトラブルを回避しやすくなります。

それでも回避しきれなかったトラブルには、弁護士やJPUCに相談しましょう。強気なセールスマンと揉めそうになったら「弁護士に相談させてください」というひと言を伝えるだけで、相手の対応が柔らかくなることもあります。

また、トラブルを回避する最大のポイントは、自分が車一括査定サイトの利用に適しているかどうかを、きちんと判断するということです。交渉などが苦手な人にはストレスが多く、あまり向いていません。

それでも、少しでも高く売りたいという気持ちが強い人や、交渉が苦手ではないという人にとっては、高値買取を実現できるシステムですので、ぜひ積極的に利用してみましょう。